――時代は今より数百年先の世界の物語。

コロニーの落下による災害により地上が壊滅的な損害を受け文明が滅び去った後の世界の物語。

レネゲイドウィルスが蔓延し、生物が住む事が出来なくなった事により人類は地下にその身を移し、

地上への道を閉ざし文明を作り上げた。地下から地上を、そして天まで届く一つの《塔》を中心にして。

そこに幾つもの絶望と一握りの希望を残して。

そして時が過ぎ。

地下都市は生まれながらにしてレネゲイドの力に拠り二つの大きな企業に拠り生き方が定められる

安定した世界となった。計られるのは世界に背く者とされる世界を変える力。

それはかつての《大災害》を引き起こした力であり、そして人類を今まで生き長らえさせてきた力。

今や誰しも手にしている力。《背教者》。それが管理され、支配されている世界となった。

人類は企業という世界に生かされ。そして死ぬ。

何の疑問も抱かず。

たった一つ。

《聖櫃》と呼ばれる人型の巨大兵器を駆る《駆動者》となる事を選んだ者達を除いて。

自分と言う個を得て彼らは選択した。

死んだ時何も残さずただの情報として。

消えてしまう事を。

彼らは《塔》の頂、“空”を目指す。

自由を。夢を。欲望を。名誉を。ありとあらゆるものが其処に在るから。

彼らは世界に従う。

生きて来た企業により安定した日常の世界が、今もあるから。

今の時代

ちっぽけな領域で今なお命を燃やして消えゆく彼らと

ゆっくりと無関係に動く世界を称して

――《万華鏡の世界》と呼ばれた。

さあ、偽りの空のむこうを見に行こう。

■カレイドスコープ序文

本作。カレイドスコープステージ（以下、KCS）は現代より数百年先、一つの《塔》と１０個の階層からなる地下深度都市群を中心に二つの企業が世界の全てを支配する地下世界を舞台にする。
KCSではオーヴァード及びレネゲイドの存在は公然となっているだけでなく、都市によりレネゲイド能力の管理が行われている。
レネゲイドは社会生活のエネルギーとして活用されており、人は生まれつきの能力の大小により将来までが約束されている。レネゲイド潜在値（RC値）は生まれてから大きく変化する事なく、高いRC値を持って生まれた者はエリートとして都市の中枢に迎え入れられる。
逆にRC値が低い者は空気の循環も悪く治安の悪い階層に追いやられる。

進みゆく時代の中、人類は宇宙活動用防護服から発展させた《聖櫃》と呼ばれる人型の兵器を開発している。この兵器の搭乗者は《駆動者》と呼ばれ、

《駆動者》のみが旧時代の遺産である塔とこのレネゲイドによる格差社会を打破する権利を得るイレギュラーたりうる。
　KCSは人類最後の地下都市を舞台に二大企業の抗争や《月の塔》に関わる事件に《聖櫃》という新たな力を持って関わっていく者達の姿を描くステージである。

▼キャラクター作成ルール

●大前提・相違点

通常のダブルクロスのルールに追加して通常のキャラシートと機体シートの二枚を使用します。

機体シートに記載する機体については先述の通り最初はサンプル機体を選んでいただいた方が時間の短縮になるかと思います。

■ステージルールによる変更点

１）このステージではPC含め皆オーヴァードなのでエフェクトを使用する事が出来ます。

ただしこのステージではレネゲイドによる過剰活性が行われ、《リザレクト》の効果が変更されます。

より正確に言うと効果が変更され、「使用すると侵食率は100%」に上昇します。

リザレクトによるHP回復は機体HPに関係しません。

《ワーディング》は使用できますが、主に人間の生存確認に使用されます。

使用した場合はシーン内の生存する人間やジャームの数等レネゲイド関連物を確認できます。

HP計算式も異なります。

HP計算式：

PC（パイロット）＝肉体×２＋精神＋20

機体＝搭乗時肉体×２＋搭乗時精神＋20

搭乗時PCのダメージと機体のダメージは別として取扱い、まず機体にダメージを受け、機体に受けたダメージの1/3（切り捨て）をパイロットが受ける事になります。

また機体に搭乗している際は毎クリンナップフェイズにて侵食率が1D10上昇します。

移動力は行動値+25となります。

２）射撃武器は一部の例外を除き0距離の標的を対象に出来ません。

３）ＰＣは「感応適合(ポータル・アクセス)」と呼ばれる能力増強エフェクトを皆取得しています。其の為、向き不向きはありますが、ある程度は情報判定などにもＰＣは関与する事が出来ます。

４）ジャームは銃弾や武器を通さないアドバンスト・ワーディング・フィールドと呼ばれるバリアを取得しています。其の為、ARKの攻撃力やパターン情報分析によるバリア解除が必須となります。
要するにARKに搭乗しないジャームとの無闇な戦闘は死に直結します。

５）「装甲を無視する」効果のエフェクトやアイテムの効果が「装甲を半分にして計算する（端数切捨て）」に変更されます（以下Aブレイク）。
Aブレイクの表示があるアイテムとエフェクト（もしくはエンブレムエフェクト）を使用する事で初めて「完全装甲無視」となります。

代わりにですが、全PCは装甲半分無視の効果を持つエンブレムアーツの習得が可能です。

機体作成ルール。


「フレーム」「コアユニット」「マニューバ」の三種類のパーツからそれぞれ一つを選択し一つの機体を作成します。
その後、武装の中から１〜2つ選択し常備します。